管理釣り場で100匹釣ろう(フライで)

必要な条件 ○ポンドタイプの管理釣り場
○魚がペレットを主食としている

○有る程度魚の活性が高い
基本的な考え方 魚は水面から降ってきて沈んでいくペレットを待っているはずですから、
フライが沈んでいく時(フォーリング中)に食いつく事が多いはず。
このフォーリング中のアタリを取れるシステムを考えてみました。
釣り方はルースニングです。ちょっと独特なインジケーターを使います。
具体的にどんなインジケーターが良いかと言うと、フライがなじむと立つインジケーターです。
フライがなじんだ、つまりフォーリングが終わった事が判るようにするためです。
残念ながら・・・ 万能ではありません。
他の釣り方よりもちょっと効率が良いと言うだけで、
必ず釣れるとは限りません。
活性が低くて魚が口を使わない時は、何をやってもだめです。
諦めましょう。
用意するもの
フライタックル 何番でも良いです。
遠くの魚を釣るためには、飛距離が出た方が有利です。
あまり固い竿だと、魚が掛かっても曲がらないのでつまらないです。
参考までに私のタックルをご紹介。
5番タックル+WF5F+リーダー4x
ティペットはフロロ1.5号を使用。だいたい4xに相当します。
フロロの利点は、沈みやすい事と、傷に強い事です。
フライ フライパターンは基本的にはペレットです。
一般的にペレットは沈むようですので、ウエイトを巻き込みます。
私はマラブーパターンを多用しています。
テールは短く切った方がよりペレットっぽいですし、針掛かりも良いです。
色は当然オリーブ色などのペレットっぽい色が有効ですが、蛍光色等が有効な場合もあります。
もちろんエッグやオクトパスボム等も有効です。
その場その時で、釣れるフライを選んでください。
お勧めインジケーターはこちら オーナー インジケーター・ピコ
TMC ループインジケーター
状況によって見やすい色が違いますので、各色用意しておいてください。
ちょっと高い!と言う方は自作してみては?
用意する物はこちら。通称”しもりうき”。
中が中空になっています。上州屋で購入。
私は5号を愛用していますが、お好みでどうぞ。
見え無ければ意味が無いので、小さめよりは大きめが良いかと。
これで無くても構わないですが、発砲タイプが軽いのでお勧めです。
プラスチック製の物も有りますが、重いのでお勧めしません。
トップとチチワを付けます。
中心の穴に差し込んで、瞬間接着剤で固定するだけです。
素材 利点 欠点
トップ 浮き用パイプトップ 立ちが良い 高価
ダイソーの浮きのトップ 安い 重いので立ちがイマイチ
エアロドライウイングを撚った物 安い・軽い 水面に張り付くので、
立ちがちょっと悪い
ランニングライン 制作が簡単! 重いので、
立ちがちょっと悪い
チチワ 百円ショップのラーバレース 止まりが良い 強度が弱すぎ
適当なヒモ 耐久性有 動いてしまう
ランニングライン 耐久性有 若干動いてしまう
太めのナイロンライン 耐久性有 ティペットが切れやすい
トップもチチワもランニングラインで作るのが一番簡単です(友人が発案!)
立ちがちょっと悪いのが弱点ですが、めんどくさがりの方はどうぞ。
私はエアロドライウイング+ランニングラインを使用しています。
立ちの悪さはフロータントを塗る事で対処。
ランニングラインはモノコアよりもブレイデッドの方が良い感じ。
取り付け方はTMC ループインジケーターを参考にしてください。
このインジケータの良い所は、まず安いところ。
トップが有るので、立った事が判りやすい事です。
トップはインジケーター本体とは違う色にした方が良いです。
また、あまり長いと重くて立ちが悪くなりますので、ほどほどに。
欠点はすぐ壊れること! 
1回の釣行で5〜6個破壊してしまう事もたびたびです。
護岸などの岸が固いところでロールキャストをすると、ぶつかって壊れます。ご注意を。

※ヤーンやエアロドライウイングのインジケーターはお勧めしません。
キャストはしやすいのですが、細かいアタリが取れません。(消し込まないと判らない)
固いインジケーターの場合、小さいアタリは波紋が出るので判ります。
釣り方
浮き下を調整します 魚の居る棚よりもちょっと長めが良いかと。
短すぎると魚の居る棚に届きません。
あまり長いと底に着いてしまい、根掛かりの可能性があります。
ライントラブルの可能性も高くなりますし、ターンオーバーしにくくなります。
ポイントにキャストします 意外と足下の駆け上がりに居たりします。
透明度が高い釣り場の場合、魚が見える場所に投げると釣れる確率が高いです。
そのため性能の良い偏光グラスが必須になります。もちろん視力が良い方が有利です。
しっかりターンオーバーさせます ターンオーバーさせないと、フォーリング中のアタリが取れません。
※棚が深い場合、わざとティペットをたるませて早く沈ませる方法もあります。
沈んでいくティペットを観察します 沈む速度が変化したり、止まったりしたらアタリです。
インジケーターを観察します ティペットが沈みきったらインジケーターの出番です。
沈むフライに引き寄せられて動いて行くはずです。
動きが止まったらアタリのはずですが、非常に判りづらいです。
動きに変化が有ったり、波紋が出来たり、沈んだりしたらアワセてください。
インジケーターが立ったら フライがそろそろ沈み終わったと言う事ですので、

@そのまま待つ。
Aラインをちょっと引いて誘いを掛ける。
Bラインを勢い良く引いて、フライを浮かせる。

状況によって違いますが、私の場合Bが多いです。
だいたい2ストローク引きます(1ストロークだいたい50p位)
(状況によっては1ストロークの時もあります)
するとインジケーターが再び寝ますので、
インジケーターの観察に戻ります。

インジケーターが立つ=フライが完全に沈んだ では無いので注意!
フライがどの位の角度まで沈んだらインジケーターが立つのか、
あらかじめ足下等で試して調べておき、
実際に釣る時は、常にフライの動きをイメージしてください

※2 @で釣れる場合は、浮き下が短いか、魚の活性が低いかのどちらかだと判断します。
アタリかも!? 浮き下が同じなら、浮きが立つタイミングも同じはずです。
着水したらカウントダウンして、
いつもより立つのが早かったり、逆に遅かった場合、
魚が食っている可能性が有るのでアワセてください。
アワセそこねたら ※インジケーターが沈んだままの場合は、普通にアワセてください。

一瞬インジケーター等に反応が出たものの、アワセそこなった場合は、
軽くラインを引いて誘いをかけてみてください。
インジケーターが軽く動く程度が良い場合もありますし、
ラインを思いきり引いた方が良い場合もあります。
状況に合わせてください。
アタリがあったら 引きアワセをします。これが非常に重要です。
ラインを勢いよく引っ張ってアワセます。
私の場合だいたい1m位引っ張っています。
フライとラインの間にインジケーターが有り、角度がついてしまっているので、
かなり引かないとアワセられません。(棚が深い時は特に)
ラインとの摩擦で指を火傷しないように気を付けてください。
※竿を立ててアワセてはいけません! 竿を立ててアワセてもし掛からなかったら、キャストからやり直しになります。
引きアワセだと、掛からなくても追い食いしてくる可能性が非常に高いのです。
3回も4回も追い食いしてくる事が有ります。
つまり3倍も4倍もチャンスが増えるのです。
(すぐ近くでアタリが有った場合は普通に竿を立ててアワセて下さい)
手応えが有ったら 普通に竿を立てて魚を取り込みます。
バラシが多い場合は追いアワセをすると確実です。
手応えが無かったら 手応えが無くても、インジケーターがなかなか浮いてこない場合、
魚が掛かっている可能性があります。
もう1度引きアワセをして様子を見てください。
インジケーターがすぐ浮いてきた場合は、再びそのままフライを沈めてアタリを待ちます。
反応が悪くなってきたら フライの色を変えてみてください。
ちょっと色が違うだけで反応が全く違います。
魚に飽きられないように、こまめに変えた方がよろしいかと。
反応が悪くなってきたらA キャストする場所を変えてください。
手前→沖→中間と変えたり、ちょっと右→ちょっと左、等。
流れが有るポイントでは、流速早→流速遅、等・・・
釣り場が空いている場合、思いっきり場所を移ったり、池を変えたりするのも良いです。
・・・同じ場所で100匹も釣ったら、さすがにスレますよね。

さて、釣り方を書きましたが、いきなり行って実現出来るほど簡単ではありません。
100匹を狙うのは2回目!
1回目は下見だと思った方が良いでしょう。

下調べ
釣れる管理釣り場を探す ネットや仲間から情報を集めましょう。
魚がハッチしている虫を食べている場所では無く、ペレットを主食としている場所、
つまり人工的な環境の場所が良いでしょう。
お勧め管理釣り場 水戸南フィッシングエリア
一番小さい池に、小さいマスが沢山入っています。
最高200匹。大きい池には大きな魚も入っています。
座間養魚場
魚はちょっと小さいです。
4時間で100匹。この時は風雨が強く貸し切りで、ポイントをローテーション出来たため実現。
さいたま水上公園
格安料金で、しかも時折大物も混じるので楽しいです。
最高157匹。水車で水流が有る場所がお勧め。
たぶん向かない管理釣り場 なめとこ山
魚を入れるのは年に1度だけ!
魚たちはほとんど野生化しており、昆虫等を主食としています。
ペレットにはそれほど興味が無いかと・・・
釣れるポイントを調べる 実際に行ってみて、どこが釣れているか調べましょう。
何故そこが釣れるのかも考えてみてください。
個人的には流れが有る場所や、広い範囲を攻められる場所がお勧めです。
釣れるフライを調べる 自分でもいろいろなフライを試してみるのは勿論、
受付や釣れている人に尋ねても良いでしょう。
そうです、数を釣るには社交術も必要なのです。
あとお勧めは、足下に居る魚に聞いてみる事です。
よく足下をふらふらしている魚が居ませんか?
その魚の目の前にフライを落としてみて、反応を確かめましょう。
足下の魚に効くフライは、沖の魚にも効きます。
私は99%マラブーフライを使用しています。
色を変えていろいろためしています。
フライを巻く 状況によって当たりカラーが違うので、何種類も巻いておく必要があります。
マラブーの場合、20匹も釣るとボロボロになります。
100匹釣るには一種類につき最低でも5本、ロストも考えるともっと沢山必要です。
私は600本以上用意していきます。

本番での注意


細かい事ですが、じわじわと釣果に響いてきます。
釣れるポイントに入る 早起きして開場前に並びましょう。
なるべく長い時間釣るため、と言う意味もあります。
フライが水の中に有る時間を長くする なるべくトイレに行かず(笑)、食事も釣りながら食べられる物を用意しましょう。
フォルスキャストは減らし、引きアワセでキャスト回数も減らしましょう。
手返しを良くする。 バーブレスフックは当然ですが、フックリリーサーは必需品です。
魚を傷つけにくいし、フライも傷まないし、何より手返しが早いです。
フォーセップは時間が掛かるのと、フライが傷むのでお勧めしません。
飲まれた時のために、針外しも有った方が良いです。
大物が掛かった時はネットが有ると楽です。
※バラシを考えると、100匹以上の魚の口に針傷を付ける事になります。
魚は大事に扱ってください。
チェックを怠らない ティペットが傷ついていないか→フライロスト・ラインブレイクの原因になります。
針先が甘くなっていないか→バラシの原因になります
フライがボロボロになっていないか→魚の反応が悪くなります
集中力を保つ 前の晩はたっぷり寝て、暑さ・寒さ・日焼け対策も。
目からも日焼けしますので、偏光グラスは必須です。
仲間を作る 2人居れば、当たりカラー・パターン・棚等も、2倍の速さで調べられます。
3人居れば3倍です!
友達と行けば簡単ですが、現地で隣の人と仲良くなる事をお勧めします。
秘密のヒットパターンを教えてくれたりする事も?
やはり社交術は必要なのです。
後半はひたすら耐える 釣れば釣るほど魚はスレてきて、反応が悪くなります。
しかも、釣れば釣るほど近くに人が集まってきて、狙える範囲が狭まってきます。
だんだん疲れもたまってきます。集中力を切らさないようにがんばりましょう。
まとめ・何故数が釣れるのか? @フォーリング中を重点的に狙う。
(一番魚が食う瞬間なのに、たぶん意識してない人がほとんどでは?)
Aティペットやインジケーターの細かい動きでアタリを取る。
(アタリと判らない人が多いみたい→判ればヒットのチャンスが倍増)
Bフォーリングが終わったらフライだけを浮かせ、またフォーリング。
(ヒットゾーンにフライが有る時間が増す→ヒットチャンスが増える)
Cもしくは誘いを掛ける。
(これも知らない人が多い気がします。効果的ですよ)
D基本的にアワセは引きアワセ
(何度も追い食いしてくる→ヒットのチャンスが倍増)
インジケーターを使ってはいますが、誘いを掛けたり、ラインを引いてフライを浮かせたり、常に動いています。
じつは攻めの釣りなのです。
引きアワセをしてキャストの回数を減らすようにしてはいても、周りでルースニングをしている人達より、
だいたい5倍以上はキャストをする事になります
シンキングラインで釣っている人よりも多いかも。(カウントダウンに結構時間がかかる)
ティペットやインジケーターの細かいアタリをとるため、かなり神経も使います。
なのでめちゃめちゃ疲れます。帰り道は交通事故に気を付けてください。

あと、一度やれば判ると思うのですが、あまり面白くありません
ほとんど作業です。得られるのは達成感と疲労感だけ。
だからといって、途中から違う釣り方に変えても、釣れないのでやっぱり面白くありません。
またこの釣り方に戻してしまうでしょう。
一度はまると抜けられない、スパイラルなのです・・・

「誰よりも沢山釣る」と言う優越感は得られるかもしれませんが、
数を釣っていると目立ちますので、周りにだんだん人が集まってきて、釣りづらくなります。
しかも、近寄ってくる人に良い人はあまり居ません。
たいていは挨拶もなくズカズカ入って無礼な方々で、結構イライラします。

それでもやりますか?
ちょっと面白かった話 一人で爆釣していると、近くに人が集まってきます。
しかし、場所が良いせいでは無いと判ると、また去っていきます。
しかし、後から来た人はそれを知りません。また近くに集まってきます。
以下繰り返し・・・
ちょっと面白かった話A 赤いインジケーターで釣りをしていたら、壊れてしまいました。
たまたま黄色いインジケーターを付けたところ、見づらかったので、すぐ赤に戻しました。
しばらくしてふと気が付きました。
周りのフライマンのインジケーターが、全て赤に変わっていました・・・

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