ルアーの形状と動きの関係

ハンドメイドミノーの作り方で検索して来る方が非常に多いので、私が多数の試作品で実験して得たデータ?を忘れないうちに公開します。
何かの参考になれば幸いです。

ミノープラグ編
リップの角度と、アクション・潜行深度の関係
アクションは小さいが
潜行深度は深い。
アクションは大きいが
潜行深度は浅い。


トップアイ→リップの距離と、アクションの関係
アクションは大きい。
アクションは小さい。


リップの長さと、アクション・飛距離の関係
アクションは大きいが、
空気抵抗が大きいので
飛距離は短い。
アクションは小さいが、
空気抵抗が小さいので
飛距離は長い。
飛距離とアクションを両立させるには、アイから近い所に小さめのリップを付ければ良い・・・・はず。


重心位置と、飛距離・アクションの関係
アクションは大きいが、
投げると回転しやすいので、
飛距離は落ちる。
(練習次第では克服出来る)
水平に近い姿勢で沈む。
沈下速度は遅い。
投げても回転し辛いため、
飛距離は出るのだが、
ほとんどアクションしない。
テールから垂直に沈む。
沈下速度は速い。
重心が後ろ過ぎるとローリングすらしなかった。
飛距離とアクション、沈下速度、この相反する問題を解決したのが重心移動システム。
キャスト時は重心が後ろに行き、リトリーブ時は重心が前に来る。



浮力の重心重心の距離と、アクションの関係
離れていると安定する。
早引きにも耐える。
近いとバランスを崩しやすく、
回転しやすい。
シンキングラパラが安定しているのは、重りが最下部にあるから。(分解すれば判る)
浮力の重心を上にするには、ボディ上部の幅を広くする。
重心を下げるには、ボディ下部を細くして浮力を減らし、重りをなるべく低い位置に置く。
究極の安定ボディ断面形状は逆三角形。
安定し過ぎるとトリッキーなアクションが出ない?


トップアイの高さと、アクションの関係
ウェブリングが大きいが、
ローリングは小さい。
ウェブリングは小さいが、
ローリングが大きい。

ローリングの方が水の抵抗が少ないはずなので、小さいリップで大きなアクションを出せて有利か?
ボディ断面を丸くすれば、更にローリングしやすくなるはず。
ただし浮力の重心と重心が近すぎると回転しやすくなるので注意。
ウェブリングを大きくするには、テールとヘッドを細くし、抵抗を少なくすれば良い?



バイブレーションプラグ編
断面形状の違いによるアクションの関係 (トップアイから垂直に切った断面図だと思ってください(汗))
角張っている方が水の抵抗が大きくなり、アクションも大きいと思ったが、実際は違いが判らなかった。


ップアイと重心位置の距離と、アクションの関係
アクションは大きい
アクションは小さい。
バイブレーションプラグは、トップアイのすぐ下辺りを中心に動く。
だから重心をそこに持っていけばアクションも大きくなる。
動きの中心から重心が離れれる程アクションしなくなる。



バルサでルアーを作る利点は、なんと言っても素材の軽さである。
マスの中心化が可能なので、慣性力が小さくなり、キビキビしたアクションになるのだ。
利点を生かすには、重りを1カ所にまとめる事。
小さい重りを前後に配置するよりは、中心に一つ大きな重りを入れた方が良いだろう。
(うちわを例にとると、柄に重りを付けても特に問題は無いが、先端に重りを付けたら扇ぎにくくなる。
ルアーも同じで、端に重い物が有るとアクションしづらい。)

良いルアーを作るには、とにかく作って泳がせてみる事!
綺麗にペイントしたけど泳がない、ではもったいないので、
最低限のコーティングをしたら、水辺へ行って試してみる事をお勧めする。
リップの無いペンシルベイトやバイブレーションプラグならば、
「これは良い!」と思ったら本塗装すれば良いので楽である。
風呂場や水槽よりも、フィールドで実際に泳がせた方が良い。
ただし透明度が高くないとアクションが見えないので注意。
実際に使用するラインで泳がせる事。ラインの太さでもアクションは変わる。

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